YORI *未知 ダイアログ ~Viva La Unica~

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#43【詩】That day Ep1. ~無き殻~

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混濁した意識、渦に溶けて

 
虚ろにつむがれた
言の葉@終着地
 
『細胞一つ一つにありがとうと言ってるの。』
 
巻き戻したい衝動は
音を無くし、はじける
 
ひしゃげた最後の望み
 
無謀で果てしない
深くじれったく、儚い
 
そんな一瞬の永遠に
身を預けて
 
激しく押し寄せる
無数の黒い嘆き
 
夜明けとともに
朝焼けで染めて
 
昇っていく、
無力を合図に
 
薄れていく、
命の輪郭
 
約束は今、
空・中・分・解
 
それでも動く
我が鼓動
 
言葉はこだまとなり、
日常は思い出に
 
戻らぬ温もり、
過去はデジャブか
 
慰めは意味を持たず、
コトバは宙を一回転
 
空箱を振りかざせば、
カタカタと虚構の音色
 
ざわめきが胸につかえて、
呼吸が鼓動に追い付かない
 
無き殼を前に
なにを語ろう
 
終わって始まる、 
生きることの無常さ
 
約束がこだまして、
涙は翻る
 
彼女の凱旋を見届けて
 
今、命は空白とにらめっこ
 
絞り出して、揺さぶって
 
唐突に築かれた
孤独の筵(むしろ)  
 
無き殻を前に
なにを紡ごう
 
 
Photo@Mexico(メキシコ、メキシコシティ