#60【詩】 愛の詩 -3. Autumn-
気づけば茜色の空に
酔いしれていた
地平線を溶かすほどの
一途なソレは
確かな実りや手ごたえが
ないとしても
確信する、この瞬間は
永遠に色褪せない、と
掻き消されねよう
必死に焼きつけて
記憶の海にそっと
浮かばせる、ソレを
幻でも構わないから、
今は、ただ、そっと
ごまかしのきかない
無垢なソレを
隠すでもなく
見せびらかすでもなく
降り注ぐ光に
後押しをされながら
波に託すソレ
永遠にこのままであれ、と
眩しい光の先に佇む君は
いつもの如く微笑み
始まりの時とおんなじ音を奏でた、
落ちる瞬間
Fall in ....
茜色の光に透かされれば
確信は花開き
カタチも枠も超えた先に
あまねく、ソレを
あと一歩踏み出せば
見える景色が変わる
恐れを超える勇気を
どうか、僕に
祈りは海を渡り、空を伝い
Fall in ....